
株式会社コダマサイエンス
- その他
- 島根県松江市

登録企業情報OPERATING COMPANY
「即戦力が欲しい」「1日でも早く戦力にならないと困る」という会社側の都合を、世間ではまだまだ強く押しつける傾向があります。人材をコストと考えているから、教育にかかる時間やお金も当然「コスト」となります。それらをできるだけ減らし、かつ、いち早く回収する思考を優先させてしまう利益至上主義の会社がまだまだ多いのが現実です。その結果、社員は会社で「大切にされている」実感を得られること無く、必然的に離職率を高めることになっています。株式会社コダマサイエンスの小田隆弘社長は「社員は『育てられている実感』を得ることが出来たら辞めることはない」といいます。当社が社員に求めているのは即戦力や技術ではありません。「技術は仕事をしていれば自然に身につく。それよりも大切なことは社会人としての常識、マナー、読み書きなどの言語能力です」と小田社長はいいます。技術よりもお客様や仲間とのコミュニケーションの能力を高めようと考えているのです。社員が辞める理由は、成長できないこと、成長の実感が得られないことであるとして、「一生懸命見てあげる」ことを大切にしています。また、見て覚えろ、仕事は盗めというのは遠い昔の話だともいいます。「本音を言えば早く成長して欲しい気持もあるんだけどね」と笑って話す小田社長ですが、社員の成長を見守り、「育つまで待つ」という人材育成の基本姿勢を強く感じました。
当社は資格取得についても力を入れています。会社にとって差別化にもなりますが、それだけでなく、資格によって社員が自信を持つことが大切なのです。技術職の社員が技術的な資格を取得するための仕組みはよくありますが、当社では、内勤社員にも技術的な資格取得の支援を積極的にしています。営業、技術、内勤にかかわらず、資格取得にかかる費用は全て会社持ちの上、資格手当も付けています。現場に行って作業することのない社員には意味が無いように思えますが、電話などでお客様と応対するとき、自信を持って対応でき、お客様にも満足していただけるのです。電話を受けた内勤社員がスペシャリストの対応をするのですから、お客様は驚き、感動するのです。
一般的に「2:6:2の原則」で人の能力を区別することがありますが、当社ではいわゆる「下の2割」こそ「成長できる人材」だと考えています。そう考える当社だからこそ、頑張って成果を出し、仕事を楽しめるようになるのです。小田社長は、「人をどう生かすかを考え、実践するのが経営者の仕事であり、人が生かされ成長していくことが経営の醍醐味でもある」と、子供の成長を見守る親のような眼差しで語ってくれました。「会社は人を幸せにする道具です。具体的には、自分が建てた家で、家族と夕ご飯を一緒にできる会社にしたいのです」と小田社長はいいます。言うだけでなく積極的に支援しており、実に社員の50%以上が家を建てています。当社の「人を見守り育む」経営とは、社員とその家族を大切にする「人に優しい経営」のひとつのありかたでした。
自分は営業職ですが、沢山のお客さんと接したり、現場に出て技術的な仕事をしたりすることもあり、とても楽しいです。この会社は即戦力や技術を求めるのではなく、社員の成長をあたたかな目で見守ってくれる優しい会社だと感じています。この会社に就職を決めたのは、社長が就職説明会の面接で「家族と過ごす時間がいちばん大事だ」と話したことです。他に何社もの社長と面談したのですが、このような事を話されたのは小田社長一人だけでした。小田社長の描く幸せ像は「自分が建てた家で、家族と夕ご飯を一緒に食べられること」で、ユニークで素晴らしく、とても印象的でした。会社では実際に50%の社員が持ち家を実現しています。社員とその家族のことまでを思って大切にしてくれる会社です。自分も実際に仕事から帰って祖父の畑の手伝いが出来て、祖父も喜び、自分も嬉しいです。このような会社はあまり多くはないかもしれませんが、家族のためになることがしたいなら、地元の企業を選ぶのが一番だと思います。
会社が目指す幸せは「社員が自分で建てた家で、家族と夕ご飯を一緒に食べられること」