森下建設株式会社
- 不動産・建設・設備 建設・土木
- 島根県江津市
登録企業情報OPERATING COMPANY
森下建設株式会社は江津市に本社をおく総合建設業者です。現社長の森下勝義氏が就任した1985年当時はまだまだ公共投資が旺盛で、当社の官公庁比率は80%と公共工事依存体質でした。しかし、このまま河川の改修、道路建設などの公共事業が続くとは思えませんでした。そこで生き残りをかけて、民間向けの工事主体への脱皮を図りました。森下社長には、地域での雇用を促進し、地域の活性化に貢献できればという思いもありました。まず、民間向けの住宅分野に着目しました。在来工法による住宅は工期が長く、しかも家の内外で温度差が小さいため、夏は暑く冬は寒いというお粗末な品質でした。そこで高品質の住宅が提供できる工法はないかと模索を続け、FP工法(フレーム・パネル)に出会いました。分厚いウレタンを壁材として使うので外気が遮断され、高断熱高気密の住宅が実現できます。夏は涼しく、冬は暖かい省エネ住宅です。1992年からこの工法による住宅の建設販売を開始し、これまでに200棟ほどを施工しています。また、法律の改正により廃材の処理が義務付けられたことをきっかけに、1994年、島根県から産業廃棄物収集運搬業の認可を受けました。廃材の処理には焼却炉(ボイラー)が必要です。その焼却炉を地元の工場や施設で使ってもらう事業を考えました。建築廃材などのバイオマス燃料を利用した、低コストで環境に負荷の少ないエコボイラーです。そこで当社は岩手県のボイラーメーカーと西日本での製造委託販売代理店契約を結び、地元企業数社と提携して、この環境関連事業を進めることにしました。自社の事業リスクが軽減されるだけでなく、地元の企業を元気にし、地域の雇用も促進できるからです。これまで、病院、温泉、レジャー施設などに納入しています。
人材採用には苦心しています。都会に出ていく若者が多く、なかなか地元企業には就職してくれないからです。そんななかで当社は、江津市にあるポリテクカレッジ島根や工業高校からインターンシップを積極的に受け入れています。平成24年度には3名を受け入れ、うち1名を採用しました。当社では、企画、設計、施工管理、メンテナンスまで一貫して手掛けるので、若手であっても早くから一人前の技術者として大きな仕事を担当できます。講習会や研修会への参加も奨励し、土木施工管理技士や建築士などの国家資格取得については、会社が受験料を負担します。意欲があれば、どんどんステップアップしていける環境が整っているのです。また当社は、森下社長のイニシアティブのもと、環境事業や縫製業、老人介護事業、保育園の運営など異業種にも進出してきました。これらの事業も、主要部署の人材は内部から登用し、社員の適性を見極めて運営管理を任せます。建設業の枠を超えて、いろいろな分野に挑戦することができます。
中学生の時に、学校の会議室に張ってあった校舎の建築パースを見て、こんな建物を造る仕事をやってみたいと、建築に興味を持ち始めました。広島の専門学校で建築を学び、二級建築士の資格を取得しました。学校の紹介で社長面接を受け、採用されました。現在、入社2年目です。建物の施工図の作成、建築資材の注文、建築現場での監督業務などを担当しています。建築技術者として、建物の設計、施工、アフターサービスを一貫して手掛けたかったので、今とても満足しています。これまで一番感動したのは、お客様への住宅の引き渡しです。お客様のご要望には最善を尽くしてお応えしていましたので、子どもさんが住宅内を走り回って喜んでいるのを見て、がんばってやってきてよかったと思いました。夢は、「建物のことならすべてお任せください」と、お客様のどのようなご要望にも対応できる建築技術者になることです。
時代の変化を先取りし地域活性化をめざす