株式会社谷口印刷
- マスコミ・広告・デザイン・印刷
- 島根県松江市
登録企業情報OPERATING COMPANY
「地域のためにできることをしたい」島根県唯一の出版社である株式会社谷口印刷の谷口博則社長は、穏やかに、そして力強く語ります。
広い敷地にある工場および事務所は、ゆったりとしたスペースで居心地のよさを感じる空間です。当社は、昭和33年に印刷会社として設立。谷口社長が42歳の時、地域密着で、地域に詳しい、いつでも相談にのれる出版社の必要性を感じ”自前でつくれる出版社”としてハーベスト出版を立ち上げました。一般に書籍を出版するには、どうしてもある程度の部数を印刷する必要があります。
そして、その在庫を抱えるリスクも関係し、大衆に評価を得やすい本の出版が中心となってしまいます。
しかし、当社では、印刷から出版の企画・提案・編集にいたるすべてを行うことができるため、そういったリスクを負わず、少量でも地域密着で本当に必要としている人に、必要な部数だけ出版することができるのです。もちろん、すべての依頼が出版というわけではなく、印刷だけを相談されることもあります。
その場合は、出版事業で培ったノウハウをいかし、必要であればこちらから積極的に企画やデザインを提案することができます。その結果、地域周辺のお客様から「谷口印刷に相談すれば何か解決策を見つけてくれる」という”頼れる相談相手”としての存在になっています。
年約50冊を出版する当社の書籍の多くは、全国の書店やインターネットを通して販売されていますが、その中には、入社間もない社員が、いちから手がけたものも多数あります。
谷口社長は、「ただ印刷を請け負うだけでなく、出版事業を通じて社員自ら成果を感じてほしいと思っています。自分が企画から提案、印刷の手配まで行い、できあがった本が書店で売られているのを見たときは、それはもう何ともいえない嬉しさがあると思いますよ」と当社でしか味わえない喜びがあるといいます。
仕事である以上、お客様に喜んでもらうために苦労することもあります。そんな中でも「社員には、ある程度自由な環境で、様々なことに挑戦してほしいと思っています。それがすぐに成果として実感できるので、やりがいを感じる場面は多くあると思いますよ。
それが地元地域に役立つものであれば、なおさらではないでしょうか」と、社員のやりがいづくりと地元への貢献、そして会社が印刷事業と出版事業の二本柱を中心として成長する将来のビジョンを語ってくれました。
「まずは、当社の仕事内容や雰囲気を学生さんに見ていただきたいですね」会社見学は、直接事前連絡すれば随時可能で、社員と話すこともできます。
就職活動では、先ず大手企業や都市部の企業に注目が集まりがちですが、IターンやUターンにより、他社ではできないやりがいある仕事を見つけるこができます。当社はその中の1社といえます。
私は、大学で文化人類学を専攻していたこともあり、文化や歴史に昔からとても興味をもっていました。
島根県を訪れた時、文化的で独特な雰囲気のあるこの地域に感銘を受け、また居心地もとてもよかったので、就職活動では島根県内の企業を中心に探していました。調べていくうちに県内にハーベスト出版という出版社があることを知りました。
ハーベスト出版は、主に地域密着でしかつくれない細部にまでこだわった地元の歴史や観光、地域情報など、これまで読んだ本とは違う意味で味わいのある内容が多かったので、当社に興味がわき面接に応募することにしました。入社して数ヵ月経ち、『出雲の山城』という本の出版プロジェクトを自分が中心になり進めると聞いたときは、本当にびっくりしました。
夜遅くまで仕事をすることもありましたが、この経験は一生忘れることがない喜びと思い出をあたえてくれました。
印刷と出版を通じて地域からご相談いただける会社